ダウンジャケットのクリーニング

久しぶりにクリーニングの知識を書いて見ます。
今回は、ダウンジャケットのクリーニングです。

先ず、洗い表示の素材をご覧下さい。
表地、裏地が
ポリエステル
ポリウレタン
綿
ナイロン
このぐらいの生地であれば、ご家庭でお洗濯できますよ。
ただし、色が出てくる可能性は否定できません。
そこで、危険だと思われる部分の移色チェックを行ないます。
タオルをお湯でぬらしてちょっと絞る。
それにちょっと洗剤(食器洗い洗剤でOK)を付けます。
それで、危険だと思われる部分を叩いて見ます。
何度も叩いてみて、色がタオルに移らなければ、大丈夫。
綿地のダウンは少ないと思いますが、特に注意して下さい。

さ~て、洗います。
お風呂の湯船で洗うことが最適だと思います。
ご家庭では、手洗いがベストです。
ご家庭のドラム式の洗濯機では、
ダウンジャケットが水に浮いて、丁寧に洗えないケースが多いのです。
洗剤は特に指定しません。
お好きな洗剤をどうぞ。
よーく洗剤を溶かした湯船で手洗いしてください。
エリ・袖、ポケット等の汚れが目立つ部分は、たわしを掛けてやると
落ちますよ。
ご家庭だと、機械に移して脱水することが、
めんどうなので、湯船から取り出したダウンジャケット
をやさしく足で踏んで弱脱水するか、手で押して弱脱水して下さい。
今度は、ぬるま湯ですすぎます。
すすぎが大切です。
よーく、丁寧にすすいで下さい。
洗剤の残留があると、後でダウンがダマになってふっくらしません。
もしも、そうなったら、もう一度、よーくすすいでください。
2度すすぎをした後、脱水です。
こんどは、洗濯機で丁寧に脱水しましょう。
手または足で弱脱水してから洗濯機に入れましょう。
あまり重いと、偏ってしまい、洗濯機がエラーで終了致します。
脱水時間は長いほど良いです。
後は、自然乾燥して、その後にタンブラー乾燥して完了です。
ご家庭用のタンブラー乾燥機がなければ、布団乾燥機はありませんか。
布団の中に入れて乾燥してから、よーく叩いて、ダウンをばらします。
自然乾燥だけでも、時間は掛かりますが良いですよ。
早く乾燥させるには、温度よりも乾いた空気の対流が効果的です。
室温でも、扇風機を付けて空気を対流させると早く乾きます。
お風呂場の窓を開けて、扇風機をかけて置くと早く乾燥できますよ。
乾燥後は、叩いて、ダウンをばらしてください。
表生地のシワは、蒸気アイロンで蒸気を吹き付ける方法がベストだと思います。
私の見立てですが、殆どのダウンジャケットはご家庭でも洗濯可能だと思います。
ただ、水洗いで障害になるのは、生地と縫い糸の縮み変化に大きな違いがある場合です。多くは縫い糸が縮んで、不具合が発生致します。
確率的には、低いです。
ご家庭で行なった不具合の多くは、プロの仕上げで改善できます。
ご家庭でも挑戦してみてはいかがでしょうか。

https://www.nce.jp 
株式会社ニュークリーン
ピュアクロ事業部
太田 竜生